リーガル・エッセイ 弁ゴ士びより☀
「ローマは一日にして成らず」
法律のない国はない、といっていいほど、法は国のシステムや国民の暮らしのルールを定める大事な決まりごとです。
特に民法は、財産や家庭に関わるルールを定めたもので、とても基本的で身近な法律のひとつです。
じつは、日本の民法をはじめ世界の多くの国の法律が、古代ローマ法がもとになっているということはご存じでしょうか。
日本の民法は、明治時代にドイツ法を参考に作られたものが基本になっていますが、ドイツ法は、ローマ法の影響を強く受けていたため、日本の民法の基本をなす価値観や考え方はローマ法が源となっています。
ローマは、武力、キリスト教、そして法律によって三度世界をを征服したといわれていますが、じつは日本も、ローマ帝国が滅びて久しい後になって、知らないうちにローマ帝国に征服されていたわけです。
「征服」というと聞こえは悪いですが、そうなったのもやむをえないほど、ローマ法の価値判断や考え方は、よく考えられていて、理にかなった体系的な理論であったりします。
故意と過失を分けて考えるようになったのもローマ法からです。
古代ローマ人は、生活に密着した、実務的なルール作りに長けていたようです。
大帝国となったローマも、「一日にして成らず」というほど、最初は小さな新興国でした。
当事務所は、開業したばかりの小さな新事務所です。
「いずれローマ帝国になる!」とまでは言いませんが、「老舗(しにせ)事務所を目指す!」意味では、長く栄えた帝国にあやかりたいものです。
まだまだ開業1日が過ぎたばかりですが、一歩一歩時間をかけて、いい事務所を作り上げていきたいと思っていますので、ご支援のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。